夏の高温多湿な環境で起こりやすい「夏バテ」は、だるさや倦怠感のほかに、頭痛が現れることがあります。夏バテで起こる頭痛は、風邪などの頭痛とは異なり日々のケアで対策可能です。
この記事では、夏バテと頭痛の関係と、頭痛の対処法、夏バテにならないための予防法を頭痛専門医が徹底分析します。
夏バテと頭痛の関係
夏になるとよく見聞きする「夏バテ」とは、高温多湿の環境に体が対応できなくなって、体に以下のようなさまざまな体調の変化が現れる症状の総称です。
●体のだるさ
●食欲不振
●熱っぽい
●頭痛
●めまい
●立ちくらみ
●意欲低下
●疲れがとれない
●風邪をひきやすくなる など
このうち、夏になると頭痛の症状が顕著になる方もいます。夏の頭痛は、感染症で起こる頭痛とは異なり、片頭痛や緊張型頭痛によるものです。
夏の頭痛の原因は、夏の強い日差しで、自律神経や脳神経のバランスが乱れてしまうことや、高い湿度で熱をうまく放散できず、体温が上がってしまうことなどが関係しています。
さらに、外気温と室温の差や、冷房による体の冷えも血流が悪くなって頭痛が起こりやすくなる原因です。
このように、夏バテはだるさや食欲不振だけでなく頭痛も起こりやすいことを理解しておきましょう。
夏に起こりやすい脱水や熱中症にも注意
夏になると普段より汗をかく量が増えます。汗をかくと、体の中の水分や塩分が不足して血圧が低下することも頭痛の原因です。
さらに、夏は熱中症のリスクも高くなります。熱中症になると、吐き気や嘔吐に加えて頭痛も起こるため、こまめに経口補水液などで水分摂取を行いましょう。
頭痛を軽減させる方法
頭痛がするとき、まずは症状が楽になるように対策しましょう。夏バテによる頭痛は熱中症の可能性もあるため、症状が改善しない場合は病院を受診してください。頭痛を軽減させる対処法を紹介します。
水分補給と塩分摂取
夏はいつもより汗をかくため、気づかないうちに脱水になっている可能性があります。夏バテで頭痛がするときは、こまめに水分をとりながら塩分も一緒に摂取しましょう。
水だけ飲むと、体の塩分濃度が低くなる「低ナトリウム血症」となり、症状を悪化させることがあります。
涼しい場所で横になる
頭痛の症状があるときは、まずは涼しくて静かな場所で横になりましょう。このとき、タオルで汗を拭いて衣類を着替えると、体の過剰な冷えを防ぐことができます。
体の負担を減らすために、体の締め付けが少ない衣類に着替えるのも有効です。
特に片頭痛は音や光などの刺激に敏感になることから、カーテンを閉めて薄暗い環境にするのも頭痛が緩和されることもあります。
それでも症状が改善しない場合は、医師の指示のもと頭痛薬などを服用しましょう。
日常生活に取り入れたい夏バテの予防法
夏バテを防ぐためには、日ごろの心がけも大切です。夏の頭痛で悩んでいる人は規則正しい生活を送りましょう。
●十分な睡眠
●適度な運動
●バランスの取れた食事
特に、熱帯夜は睡眠の質が低下しやすくなります。室温や湿度、寝具を見直して快適な睡眠環境を作りましょう。また、夏に不足しがちなビタミンやミネラルも積極的に摂取することが大切です。ぜひ今日から実践してみてくださいね。
まとめ
夏バテになると、体はだるく食欲も落ちてしまいがちです。するとさらに悪循環になって頭痛が長引いたり、疲れを感じやすくなったりするため、十分な休息をとりつつ、バランスの取れた食事を心がけましょう。
大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。