【専門医解説】脱水による頭痛のメカニズムと改善

気温が高くなるこれからの時期に気を付けたいのが脱水症です。
脱水症と言えば冷や汗やめまい、喉の渇きなどの症状のほかにも、頭痛や吐き気などの症状があります。
特に頭痛の症状は、脱水症の症状と気づきにくいため注意が必要です。
今回は、脱水による頭痛の原因や脱水症の症状を紹介。併せて改善方法と日頃からできる予防法を専門医が解説します。

夏や冬場は要注意!脱水症とは?

脱水症とは、何らかの原因で体液(血液・組織液・リンパ液など)が減少した状態を指します。

私たち人の体は、そのほとんどが血液や組織液などの水分(体液)で満たされており、その量は子どもでは体重の70~80%、大人で60%、高齢者で50%程度です。

私たちの体は、物を食べたり飲んだりして水分を摂取すると同時に、汗をかいたり排せつしたりすることで過剰な水分を外に出して、体の中の水分量(体液量)を一定に保っています。

しかし、水分を摂る量が少なくなったり、体調不良により下痢や発熱を起こしてしまったりすると、体の水分量のバランスが崩れ脱水症を起こします。

脱水症になると、体に必要な栄養素や酸素を取り込めなくなったり、不要になった老廃物を排出できなくなったりして、体温を維持できなくなってしまうのです。下痢や発熱の症状からさらに進行すると、命にかかわる病気を引き起こす可能性もあります。

脱水症は、気温が上がり汗の量が増える夏だけでなく、肌が乾燥しやすい冬にも起こりやすく、季節に関係なく起こります。また、私たちの体は運動をしなくても、水分が外に出ているため、こまめに水分補給を行うことが重要です。

 

脱水による頭痛の原因は?

脱水になると、脳・消化器、筋肉の3つに症状が出やすくなります。そのうち、脱水症の症状としてよく知られているのが、頭痛やめまい、吐き気などの脳に起こる症状です。

脱水による頭痛の原因は、体内の血液が濃縮されることで脳に届く血流量が少なくなるためです。

血液が濃縮されると、ドロドロとした血液で血栓ができやすくなるため、脳梗塞や心筋梗塞温リスクも高まります。そのため、普段から意識して水分を摂ることが大切です。

脱水症の症状|頭痛以外の症状にも注意!

脱水症の症状は、頭痛以外にも以下のような症状があります。

のどの渇き、口の中がねばつく
冷や汗、吐き気、めまい
食欲不振
皮膚の紅潮
イライラする
体温上昇
疲労感
尿量の減少と濃縮
けいれん
筋肉痛

など

チェックが多くなるほど熱中症の重症度が高くなります。特に乳幼児や高齢者では、水分不足に気づきにくいため注意が必要です。

このような症状がいくつか当てはまる方は、すぐに医療機関で診察を受けることをおすすめします(上記はあくまでもチェックリストであり、診断を確定するものではありません)。

かくれ脱水にも注意しよう!

引き続き、季節に関係なくマスクを着用する機会の多いこのご時世では「かくれ脱水」にも十分注意しましょう。

かくれ脱水とは、脱水症になりかけているにも関わらず、本人や周囲がそのことに気づかないために必要な対策がとれていない状態です。
そのため、次に紹介する症状やチェック方法を参考に、脱水が起きていないかを定期的にチェックしましょう。

かくれ脱水でおこりやすい症状

かくれ脱水は症状に気づきにくいことが多いですが、以下のような全身症状が現れることがあります。

・口が乾燥している
・舌が白いものに覆われている
・舌がいつもより赤く見える
・舌の表面に亀裂がある
・手足が冷たくなっている
など

上記のような症状があれば、経口補水液などで水分補給をし、衣類を緩めて涼しいところで安静にするようにしましょう。嘔吐やめまい、頭痛などの症状があれば、脱水症が進行しているため、すぐに適切な処置が必要です。

かくれ脱水のチェック方法

かくれ脱水になっているかどうかは、以下の方法でも確認することができます。だるい、のどが渇くなど少しでも体調がすぐれないと感じときは爪や手、尿の状態をチェックしてみましょう。

1.爪の色
爪を押すと爪の色が白色からピンク色に戻るまでに3秒以上かかる

2.手の甲
脱水症状になると、手がむくみ皮膚が盛り上がりもとに戻るまでに時間がかかる、「富士山」のように手の甲が盛り上がっていないか確認

3.尿の回数、色
脱水傾向にあると、尿の回数がいつもより減り、尿の色が濃くなる

上記の症状があるときも、水分補給をして風通しの良い涼しい場所で休みましょう。

 

脱水症の改善法|脱水症が起こったときは?

冷や汗やめまい、頭痛などのように脱水症の症状が疑われるときは、症状を悪化させないことと、脱水により起こる症状を和らげることが大切です。

まずは、水分補給をしましょう。
水ではなく電解質を含む、市販の経口補水液であれば、発汗や排せつで失われた塩分をナトリウムやカリウムで補うことができます。

そして、涼しい場所に移動して、室温や衣類を調整して体にこもった熱を取り除き体温を下げましょう。
めまいやふらつきなどの症状がある場合は、その場で横になり安静に過ごします。
症状が治まらない場合や重症の場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

脱水症の予防法|日頃からの対策が大切

1日の水分摂取量の目安は1~1.5リットルが目安。
脱水症を予防するには、コップ1杯程度をこまめに摂るように心がけましょう。
一度にたくさんの水分を摂取すると、尿として排出してしまうため、起床時、食事の間、間食事、入浴前後、就寝前など、排泄後などタイミングを決めておくのもおすすめです。

のどが渇いたと感じないときでもこまめな水分補給を心がけましょう。

またアルコールやコーヒーなど利尿作用がある飲み物は、脱水対策には向いていません。電解質を含む経口補水液や水、白湯などを飲むことを意識しましょう。

まとめ

脱水による頭痛は、体の水分バランスが崩れることで起こります。
脱水症になると体に様々な症状が起こるだけでなく、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高くなります。
普段からこまめな水分補給を意識して、脱水症を予防しましょう。

大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。

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