認知症を予防しよう 専門医解説おすすめの生活習慣

65歳以上の5人に1人が発症するとされている認知症は、年とともに起こる病気として知られています。認知症の予防のためには、普段から食事や運動、生活習慣を見直すことが大切です。

今回は、認知症とはどのような病気か、各予防法や、気になる症状があるときの受診科目を医師が解説します。

 

認知症とは?

認知症とは、脳の病気や障害などが原因で、認知機能が低下して日常生活に支障が現れる病気です。

認知症はいくつか種類があり、最も多いのはアルツハイマー型認知症です。次に多いのは脳血管性認知症で、脳の血流障害によって起こります。

認知症は初期の段階では自覚症状に乏しく、周囲も加齢による単なる物忘れとして認識することが多いです。しかし、進行するにつれて普段できていた家事や仕事でのミスや物忘れが増えるなど、日常生活全般に支障をきたすことも少なくありません。

また、中高年だけでなく、若い人も認知症を発症することがあります。これを若年性認知症と言い、患者数は3.57万人程度です。

認知症の症状

認知症は初期の段階では、本人だけでなく周囲も気づかないところで進行していきます。初期の段階では以下のような症状が現れるようになったときは、医療機関に相談しましょう。

・数分前・数時間前のできごとをすぐに忘れる
・約束を忘れる
・同じものをいくつも買ってくる
・日付や曜日が分からなくなる
・慣れた道で迷ってしまう
・仕事や家事・趣味の段取りが悪くなる
・怒りっぽくなったり、怖がったり不安になったりする
・誰もいないのに誰かいると主張する
など

認知症の原因

認知症は、種類により原因が異なります。例えば、認知症の中で最も多いアルツハイマー型認知症は、脳の中に「アミロイドβたんぱく」が蓄積することで、脳の神経細胞が破壊されることで起こります。

次に多い脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が原因で起こります。そのほかにも、レビー小体が原因になるものや脳の前頭葉などの萎縮などが原因です。

 

認知症予防になるおすすめ習慣

認知症は、誰にでも起こる可能性のある病気です。そのため、食事や運動、生活習慣など暮らしの中でできる予防に努めましょう。ここではそれぞれを解説します。

食事

脳血管性認知症は、高血圧や高脂血症、肥満などが原因となるため、塩分の多い食事や脂っこい食事、偏った食事に注意が必要です。
認知症予防におすすめの食材はサンマなどの青魚に含まれている青魚です。青魚には、血液をサラサラにするEPAや神経細胞にDHAが多く含まれています。

運動

適度な運動は、高血圧や高脂血症、肥満などの生活習慣病の予防に効果的です。また脳内の血液量を増やすことができ、脳の健康を保ちます。ウォーキングやストレッチなど簡単な運動から始めましょう。

生活習慣

認知症予防には、生活習慣の見直しも大切です。夜更かしや睡眠不足、ストレスは、認知症だけでなく様々な病気の原因となっています。適切な睡眠時間の確保は、ストレス軽減にもなります。

このように食事や運動、生活習慣を見直して今日からできることを始めましょう。

まとめ

認知症は、65歳以上の5人に1人の割合で発症する病気です。原因は様々ですが、食事や運動、睡眠、ストレスに注意することで予防に努めることができます。

初期の段階では、本人だけでなく周囲も気づきにくいのが特徴です。気になる症状があれば医療機関を受診しましょう。

大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
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