加齢とともに発症する人が増える認知症。その認知症にも種類があるのはご存じでしょうか?
認知症には大きく4つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。まずは、認知症とはどのような病気なのかを理解して、種類によって特徴が異なることを知っておくことが大切です。
本記事では、認知症の4つの種類と特徴、それぞれの初期症状を解説します。
認知症とは?
認知症とは、何らかの原因で脳の神経細胞の働きが低下することで、記憶力や判断力などが低下して、日常生活や社会生活に支障をきたした状態をいいます。
日本では65歳以上の高齢者の7人に1人が認知症を発症しているとされ(2012年度時点)、とても身近な病気のひとつです。
また、65歳未満で発症する若年性認知症の患者も増加傾向にあります。
認知症は自分では症状に気づかないことも多く、早期発見・早期治療のためには家族や周囲の理解が大切です。
認知症の4つの種類と初期症状
一口に認知症と言っても種類によって現れる初期症状は異なります。ここでは、それぞれの特徴と初期症状を解説します。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞にタンパク質の一種のアミロイドβが蓄積して、神経細胞を破壊することで脳が委縮して発症します。
認知症の全体の7割を占めており、加齢や遺伝が影響するのではないかと考えられています。
アルツハイマー型認知症の初期症状は物忘れから始まり、「朝ごはんを食べていない」などの行動そのものを忘れるようになるのが特徴です。
比較的新しい記憶からなくなっていきます。
血管性認知症
血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの病気によって、脳の血流が阻害されて脳の一部が壊死することで発症します。
認知症の全体の20%を占めています。
血管性認知症の症状は、脳のどの部位に障害が起きたかによって異なります。
歩行障害や手足のしびれ、体の麻痺などの身体的な症状をはじめ、意欲低下、不眠、起伏の変化などの症状が特徴です。
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は、脳のレビー小体という神経細胞にできるタンパク質が脳に蓄積されて、神経細胞が破壊されることで発症します。
この特殊なタンパク質が脳に蓄積される原因はまだわかっていません。
レビー小体型認知症の症状には手足の震えや体のこわばり、歩行障害などの身体的なものが多く、初期では何もないところで躓いたり転んだりする回数が増えるため注意が必要です。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉は委縮して起こる認知症です。
50~60歳代に発症しやすいことがわかっており、多くは10年以上と長い時間をかけて進行します。
原因は脳にピック球が溜まって発症する場合と、特殊なタンパク質が溜まって発症する場合があります。
症状には、性格が極端に変わる、万引きや悪ふざけをする、身だしなみに無頓着になるなどがあり、同じ言動や行動を繰り返す、時間に固執するなどの特徴があります。
まとめ
認知症は加齢とともに増えたり、遺伝的に発症したりと身近な病気です。
しかし、認知症には複数の種類があり、脳の病気がきっかけに発症するものもあります。
物忘れが代表的な症状ですが、なかには手足の震えや歩行障害などの身体的特徴が見られることがあります。
家族で気になる症状があれば専門医がいる医療機関に受診を勧めましょう。
大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
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