頭痛には大きく分けて2種類の頭痛があります。一次性頭痛と二次性頭痛です。
一次性頭痛は、いわゆる「頭痛もち」の方の症状として現れ、二次性頭痛は原因が明らかな場合の頭痛です。
特に危険な場合も多い二次性頭痛について、また子供の危険な二次性頭痛の症状についてご紹介します。
頭痛の治療は、まず大きく原因を探るところから
一次性頭痛は、上で説明した通り、偏頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛…等、一般的に頭痛もちの方の症状として出る頭痛です。
それに対し二次性頭痛は、外傷、感染、脳腫瘍、自己免疫疾患等多種多様な原因から起こる症状であり、原因が治りさえしたら症状は軽減されるもしくはなくなります。
しかし、くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎など生命の危険にかかわるものがあるのもこの二次性頭痛です。
また、薬物乱用頭痛もこの二次性頭痛に当てはまります。
適切な治療を行うため、危険な原因を見逃さないためにも、まずは、一次性頭痛なのか、二次性頭痛なのかの判断を行うことが大切です。
二次性頭痛の特徴チェック
以下のような特徴をもつ症状は二次性頭痛における症状の特徴です。
1)突然の頭痛
2)今まで経験したことのない頭痛
3)いつもと様子の異なる頭痛
4)頻度と程度が増していく頭痛
5)50歳以後に初発する頭痛
6)神経脱落症状(※1)を有する頭痛
7)癌や免疫不全の状態を有する患者の頭痛
8)精神症状(※2)を有する患者の頭痛
9)発熱、項部硬直、髄膜刺激症状(※3)を有する頭痛
※1:神経脱落症状とは
麻痺や歩行障害,言語障害,ものが見えにくいなどの症状
※2:精神症状とは
会話が支離滅裂になる,認知症の傾向がある症状
※3:項部硬直・髄膜刺激症状とは
頭痛や悪心・嘔吐のほかに顎が胸に付きにくくなる項部硬直の症状。脳隨縁やくも膜下出血の症状であると考えられます。
先にもご説明した通り、二次性頭痛には「見逃されると死につながる頭痛」が含まれており、大人の方の二次性頭痛では「最初にして最もひどい頭痛」や、もともとの頭痛もちの方でも、「普通の頭痛とは様子が異なる頭痛」「いつもとは違和感のある頭痛」の場合は危険な病気が原因となっている場合も考えられます。
子供(小児)の危険な二次性頭痛の症状
子供(小児)にも二次性頭痛が考えられます。子供の二次性頭痛として考えられる頭痛は以下の通りです。
1)薬が効かない頭痛(6ヶ月以内)
2)眼底の異常 ( 視神経の乳頭浮腫 ) ・眼振・歩行・運動障害がみられる頭痛
3)片頭痛の家族歴を有さない頭痛
4)意識障害または嘔吐を伴う頭痛
5)睡眠と覚醒を繰り返す頭痛
6)脳・脊髄の病気の家族歴や診療歴を有する頭痛
ご心配な場合は、早めに医療機関へご相談ください。
大清水クリニックでは小児科も備え、小さなお子さまの頭痛についてもご相談が可能です。
二次性頭痛の原因例
危険な原因を含む二次性頭痛の原因例として、以下のようなものが挙げられます。
1)頭頸部外傷による頭痛 ( 例 : 外傷後頭蓋内血腫による頭痛 )
2)頭頸部血管障害による頭痛 ( 例 : くも膜下出血 )
3)非血管性頭蓋内疾患による頭痛 ( 例 : 脳腫瘍 )
4)物質またはその離脱による頭痛 ( 例 : 薬物乱用頭痛 )
5)感染症による頭
6)ホメオスターシスの障害による頭痛 ( 例 : 高血圧 )
7)頭蓋骨,頸,眼,耳,鼻,副鼻腔,歯,口あるいはその他の顔面・頭蓋の構成組織の障害に起因する頭痛あるいは顔面痛 ( 例 : 顎関節症 )
8)精神疾患による頭痛 ( 例 : 心身症 )
どれも自己判断では難しいものばかりとなりますので、「たかが頭痛」と思わず、かかりつけ医と相談した上で、神経内科や脳神経外科への早めの受診をお勧めします。
大清水クリニックでは頭痛の専門医が在籍しており、いつもとは違う頭痛を感じられた際はお気軽にご相談にお越しください。
ご相談いただければケースにより適切な診療科へご紹介いたします。
大清水クリニックではそのような患者さまの症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。
引用、参考元:日本頭痛学会ガイドライン