専門医監修「おでこが痛い」頭痛は子供も大人も辛い偏頭痛?

小さなお子さんが、「おでこが痛い」と訴えていたのに、しばらくすると元気になっていることはありませんか?

頭痛を訴えて学校を早退したものの、帰宅後はすっかり元気になって、「あれ?学校が嫌なのかな?」「もしかして、気を引きたかっただけ?」と、つい仮病を疑ってしまう親御様も少なくないのではと思います。

一昔前、「子供に頭痛はない」と言われていた時代もありましたが、今はそうではありません。

子供にも頭痛はあり、症状も大人同様に辛いものがあります。とくに「おでこが痛い」と訴えるお子さんの場合、まずは片頭痛を疑います。

片頭痛は、大人でも家事や仕事などの日常生活に支障をきたすほど、辛くやっかいな頭痛です。

片頭痛については、こちらの記事もあわせてチェックしてください。

「おでこが痛い」のは、どんなタイプの頭痛?

頭痛には、大きく分けて偏頭痛と緊張型頭痛の2種類があります。

<片頭痛と緊張型頭痛の症状と治し方の違いについて>

小さなお子さんの場合、頭痛があったとしても症状を的確に伝えられないことがあります。そのため、「症状が曖昧で緊急性があるのかわからない」「どの程度辛いのかわからない」「仮病ではないかと疑ってしまう」など、病院に連れて行くべきか、家で様子を見てもよいのか判断に迷うこともあるのではないでしょうか。

お子さんが「おでこの痛み」を訴える場合、その多くは片頭痛による痛みだと考えられます。

片頭痛は、脳血管の収縮・拡張によって周囲の神経が刺激されて起こる頭痛で、一般的には脈打つような拍動性の痛みが特徴です。ところが小さなお子さんの場合、「おでこが痛い」「チクチクする」といった表現をすることがあり、すぐには片頭痛だと気づかないこともあります。さらに痛みの部位を詳しく尋ねると、おでこだけでなく目の周りやこめかみに痛みを感じ、片方だけ痛む・両方痛むと訴えることもあります。

片頭痛は小児・思春期にもっとも多く見られる慢性疾患のひとつであり、決して珍しいものではありません。しかし、大人に比べて痛みの持続時間が短いことから、「頭が痛いと言っていたのに、もうケロッとしている」と仮病やさぼり癖の誤解を受けることがしばしば見受けられます。これは、お子さんにとっては非常に辛く、悲しいことです。

お子さんが一時的におでこやこめかみの痛みを訴え、数時間経つといつもどおり元気な様子でいる場合、片頭痛である可能性が高いと言えます。お子さんの訴えを丁寧に聴き取り、適切に対処してあげることが大切です。

【片頭痛豆知識】こんな症状も片頭痛発作の可能性あり

「子供が仮病を使っているのでは?」と疑ってしまうほど短時間で軽減する頭痛の場合、その多くは片頭痛の可能性があることをお伝えしました。

ほかにも以下のような症状がある場合、片頭痛発作やその前兆症状であることがあるため注意が必要です。

・突然、「目がチカチカする」「ギザギザした光が見える」「目が見えにくい」と訴える(片頭痛の前兆である『閃輝暗点』と呼ばれる症状)
・音や光に対して敏感になる
・普段より口数が少なく、イライラしている
・頻回に生あくびをする
・吐き気や嘔吐がある
・アイスやかき氷などの冷たいものを食べた後や、寒い季節になると頭痛を訴える(寒冷刺激や寒暖差による片頭痛)
・咳をした後に頭痛を訴える(一時的な脳圧の上昇)
・放課後や休日、昼寝や寝過ぎた後などに頭痛を訴える(緊張状態から開放され、副交感神経が優位になると血管が拡張して片頭痛を引き起こす
・天候不良時や、飛行機・新幹線での移動時に頭痛を訴える(気圧の変化による片頭痛)

子供の頭痛は症状が短時間であることが多く、必ずしも「頭が痛い」と訴えられるとは限りません。このような症状が見られた場合は、「もしかして頭痛が起きているのかも?(あるいは前兆かも?)」と考え、症状を確認してあげると良いでしょう。

ほかにも考えられる頭痛の原因

ここからは、片頭痛以外の頭痛の原因について一部ご紹介します。

長時間のゲーム・動画視聴による頭痛

長時間のゲーム・動画視聴は、不自然な姿勢を長時間続けることによって緊張型頭痛を引き起こします。

緊張型頭痛は首や肩の筋肉が過度に緊張し、血行不良に陥った状態です。長時間のゲームが習慣化すると、慢性頭痛や睡眠障害などの原因にもなり得ます。 

アレルギー性鼻炎による頭痛

スギ花粉やハウスダストに代表されるアレルギー性鼻炎は、アレルゲンの刺激によって鼻粘膜が腫れて鼻詰まりを引き起こします。

鼻詰まりで副鼻腔(鼻の周りの骨で形成された空洞)に空気が入りづらくなると、換気障害によって副鼻腔内が陰圧になり、頭痛の原因となることがあります。

副鼻腔炎による頭痛

細菌感染によって副鼻腔内に細菌が増殖すると、粘膜の炎症や膿が溜まることがあります。

「蓄膿症」とも呼ばれるこのような症状は、正確には「副鼻腔炎」と診断される病態で、副鼻腔内の炎症が三叉神経を刺激し、頬やおでこの痛みを訴えることがあります。

まずは頭痛のタイプを知ることから始めましょう

このように、頭痛の原因・症状はさまざまです。頭痛に適切に対処するためには、原因や症状などから頭痛のタイプを知ることが重要となります。

しかしながら、小さなお子さんの場合は症状をうまく伝えられなかったり、すぐに症状が改善して頭痛発作時の状況が把握しづらかったりするのも事実です。

まずは、頭痛のきっかけとなる行動やタイミング、前兆症状、頭痛発作時の訴えや表情、頭痛以外の症状はないかなど、大人が気づいたことをメモしておくと良いでしょう。当院では「頭痛ダイアリー」の活用をおすすめしており、普段から頭痛発作時の状況を記録しておくことで、お子さんの頭痛のタイプを知るとともに診察時の貴重な情報となります。

お子さんの普段の様子から「もしかして片頭痛持ちかも・・・」と感じたら、まずは、お子さんの頭痛のタイプを知ることから始めてみましょう。

症状をうまく伝えられない小さなお子さんこそ、専門医へ早めの相談を

頭痛の原因や程度には個人差があり、症状の感じ方も人それぞれです。とくに小さなお子さんの場合、症状をうまく伝えられないこともあるため、大人が注意深く様子を見てあげることが大切です。

また、どんなときに頭痛が起こりやすいか、痛みの感じ方・訴え方、頭痛を訴える前の様子(前兆)などの傾向を知ることは、ご自宅でのケアをする上で非常に役立ちます。診察の際にも、これらの情報を伝えていただくことで、患者さまの頭痛のタイプに応じた適切な治療法をご提案することができます。ぜひ「頭痛ダイアリー」を活用していただき、頻回な頭痛や長引く頭痛は、早めに専門医にご相談されることをおすすめいたします。

 

大清水クリニックでは神経内科専門医が診療を担当し、頭痛でお悩みの患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。

また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。

つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。

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