しびれとめまいの症状が同時に起きたとき、脳卒中など命にかかわる病気の可能性があるため、速やかに病院への受診が必要です。
また、しびれとめまいの症状が慢性的に起こる場合は、そのほかの病気や症状の可能性が考えられます。
今回は、しびれとめまいが同時に起きた際の原因と対処法を専門医が解説します。
脳卒中とは?
しびれとめまいの症状が同時に起きたときに、注意したいのが脳卒中です。
脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりして、脳に障害が起こる病気を指します。
脳卒中は脳梗塞や脳出血、くも膜下出血が代表的な病気です。
脳卒中の症状は様々で、手足のしびれや麻痺、物が二重に見える、上手にしゃべれないなどの症状のほかに、突然頭痛や嘔吐が起こる、意識を失うなど症状が起こることがあります。これらの症状は発症する病気や、重症度によっても異なるため、単なる体調不良だと見過ごしてしまうこともあります。
脳卒中は命の危険を伴うこともあります。脳卒中の疑いがあるときはすぐに救急車を呼んでください。
しびれとめまいが起こる原因
急にめまいを感じると、脳卒中など命にかかわる病気かもしれないと不安になることがあります。しかし、実際に脳の異常が原因でおこるめまいは、めまいの症状のうち数%です。ここでは、しびれやめまいの原因と関連する病気を説明します。
しびれ
しびれの症状は、長時間正座をしていたときのようにジンジンするような感覚と、手や足に力が入らない運動麻痺(脱力感)の大きく2種類に分けることができます。
しびれを引き起こす原因は、脳や脊髄の病気、手足の末梢神経の病気など様々です。
慢性的にしびれの症状が起こる場合は、脊椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの脊髄のどこかに障害が起こっている場合や手根管症候群、糖尿病などの末梢神経に障害が起こっている可能性があります。
毎回しびれの症状が起こる部位が決まっていたり、その日の体調で良くなったり悪くなったりするなどの気になる症状があれば病院を受診しましょう。
めまい
めまいは、目がぐるぐる回る、ふわふわしている、気が遠くなりそうに感じる、物が二重に見える、不安感、動悸、吐き気など感じ方は様々です。
急性ではないめまいの原因は、そのほとんどは内耳性めまい(良性発作性頭位めまい症)です。内耳性のめまい、は中年以降によくみられるめまいです。寝返りや布団からの起き上がり、頭の向きの変化などの動さでよく見られます。
また、薬の影響によるもの、高血圧症、脱水症、不整脈、起立性低血圧症、熱中症、低血糖症、心身のストレスなどもめまいの原因になります。
めまいの症状があり、しばらく安静にしても症状が治まらない場合や、しびれや呂律が回らないなどの症状があれば、すぐに受診しましょう。
対処法
しびれとめまいの症状があれば、無理に動こうとせず、立ち上がったり、頭を動かしたりしないように楽な姿勢で安静にします。吐き気や嘔吐がある場合は、衣類の首元を緩めるのも有効です。しびれがある場合は、衣類で部位周辺を締め付けないようにしましょう。
また普段から、お酒やコーヒーを控え、規則正しい生活を心がけることも大切です。気になる症状があれば、自己判断せずにかかりつけ医に相談しましょう。
まとめ
しびれやめまいは脳卒中のようないのちに関わる病気の可能性があります。併せて呂律が回らない、意識が遠のく、激しい頭痛があるなどの症状があればすぐに救急車を呼んでください。また慢性的にしびれやめまいの症状があれば、他の病気の可能性もあります。かかりつけ医に相談することをおすすめします。
大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
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