寝不足・不眠で起こる頭痛の原因と対処法

いつもより睡眠時間が短くなったり、不眠傾向にあり眠れない日が続いたりすると、ズキズキとした頭痛が起こることがあります。睡眠不足や不眠で起こる頭痛は「休みなさい」という身体からのサインです。

この記事では寝不足で起こる頭痛の原因を解説します。また、頭痛が起こったときの対処法と、寝る前などにできるリラックス方法、不眠がある場合の対処法も併せて紹介します。

 

寝不足で起こる症状

寝不足とは、何らかの理由により十分な睡眠が取れていない状態です。また睡眠時間は足りていても、質の良い睡眠が取れていないと寝不足に感じることがあります。
睡眠は日中に働いた脳や身体を休ませるために必要な時間です。また健やかな身体を保つためにホルモンや必要な物質を分泌したり、記憶の整理をしたりしています。

寝不足が続くと、日中に眠くなるだけでなく、集中力が低下したり疲れを感じやすくなったりします。そのほかにも頭痛や吐き気、めまいなどの症状や、ストレスを感じやすくなったり肌が荒れやすくなったりするなどの症状が現れることもあるでしょう。さらに太りやすくなったり、血圧が上昇しやすくなったりすることもあります。

集中力や注意力が低下すると、居眠り運転による交通事故を起こすことや事故やケガにつながります。このところ睡眠時間が確保できていないと感じたら十分な休息を取り、事故やケガを予防しましょう。

寝不足による症状の一覧は以下です。

・集中力、意欲の低下
・ 気分が落ちる(抑うつ気分)
・いらいら感(怒りっぽい)
・頭痛、めまい、吐き気
・血圧の上昇
・太りやすくなる
など

寝不足で起こる頭痛の原因

寝不足で起こる頭痛は「緊張型頭痛」や「片頭痛」により起きている可能性があります。

片頭痛とは、片方のこめかみから目にかけてズキズキと脈打つように起こる頭痛です。痛みのほかに光や音に敏感になることもあります。原因はストレスや寝不足、天候や気圧の変化などにより起こることが分かっています。発作的に痛むのが特徴で、痛みは数時間から数日間続きます。

緊張型頭痛は首や肩の筋肉が過剰に緊張し、周囲の血管や神経が圧迫されて起こる頭痛です。
長時間のパソコンや無理な姿勢を続けることで起こる血行不良や自律神経バランスの乱れが生じることで、頭痛・肩こり・めまいなどの症状が現れます。
長時間の作業が続くと、緊張状態が続くため興奮や緊張感から寝不足になるケースもあります。デスクワークなどの仕事が忙しく頭痛が起きている場合は、緊張型頭痛を疑ってみましょう。

寝すぎでも頭痛が起こることも

睡眠時間が長くても頭痛が起こることがあります。睡眠の過不足はホルモンの分泌などに作用して頭痛が起こると考えられており、頭痛のほかに怠さなどを感じることもあるでしょう。

医学的根拠はまだはっきりとわかっていませんが、寝過ぎも片頭痛と緊張型頭痛が関係しています。片頭痛では起床時の血流の増加、緊張型頭痛では寝るときの姿勢が関連しているのではないかと考えられています。
このような一時的な頭痛は、生活リズムを整えることで改善される場合がほとんどです。

睡眠は時間も大切ですが、質も大切です。良質な睡眠を取るためにも寝具や衣類、空調などを見直してみましょう。また寝ながらのスマートフォンは脳が情報収集してリラックスできません。寝る前にはスマートフォンは触らないようにしましょう。

寝不足による頭痛が起こったときの対処法

寝不足で頭痛が起こったときは、無理をせず休息を取ることが大切です。睡眠不足が原因のため、頭痛や倦怠感があるときはしっかりと睡眠を取ることで症状が軽快することが多いでしょう。

頭痛の症状がひどいときは、暗い部屋で横になり必要に応じて頭痛薬を服用しましょう。激しい運動などは控えてください。また、普段から睡眠の質を改善するために、日光を浴びたり運動したりするのもおすすめです。

また片頭痛と緊張型頭痛ではそれぞれ対処法が異なります。日常的に片頭痛や緊張型頭痛がある場合は、それぞれの症状に合わせて対応しましょう。

片頭痛の対処法

片頭痛は体温上昇で症状が強く現れる傾向にあります。そのため、症状があるときは外にいる場合は日陰に移動する、室内にいるときは空調を整えることが望ましいでしょう。

そのうえで、首の後ろを冷やすと症状が和らぎます。また、片頭痛は光や音に敏感になるため、暗く静かな場所で休むことも大切です。頭痛を和らげるためのマッサージは逆効果です。

また寝不足のときは、チーズ、ナッツ、チョコレート、赤ワインなどのチラミンと呼ばれる成分が含まれる食品や血管を収縮させるたばこを控えることも大切です。

緊張型頭痛の対処法

緊張型頭痛は、片頭痛とは反対に温めるのがポイントです。緊張している肩や首を中心にホットタオルなどで温めましょう。

また寝不足のときには、就寝時の姿勢にも注意しましょう。枕が高すぎたり低すぎたりして自分に合っていないものを使っていると、首や肩周辺のコリにつながります。朝起きたときに頭痛がある場合は、枕などの寝具を見直すことも大切です。

緊張型頭痛はマッサージや鍼灸も効果的です。寝不足が続き入眠に時間がかかる場合は、リラックスできる音楽をかけながら自宅でできるマッサージや鍼灸を試すのもおすすめです。

寝る前に行うリラックス方法

不眠や寝不足が気になるときは、寝る前にリラックスできる方法を試してみましょう。
例えば、睡眠前は湯船に浸かり身体を温める、寝る前にストレッチやヨガを行い適度な疲労感を得る、寝る前にスマートフォンやパソコンは使わない、快適な寝具や空調を整えるなどの方法があります。

また、カフェインの量を見直してみるもの良いでしょう。カフェインの効果は5~7時間続くと言われているため、夕食後はカフェインを摂り過ぎないようにすることで睡眠の質を見直すことができます。

寝不足や不眠は仕事や人間関係などのストレスが原因となって起こることも多いです。音楽や映画、趣味に没頭する時間を定期的に設けて、リラックスできる時間を定期的に作りましょう。

まとめ

寝不足や不眠による頭痛は、十分な睡眠時間を確保することで改善することが多いですが、時間だけではなく質にも注目することが大切です。
寝不足による頭痛があれば薬を服用したり横になったりして、無理をしないようにしましょう。また、寝る前に自分に合ったリラックスできる方法を見つけることで睡眠の質の向上につながります。

大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。

 

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