【つらい片頭痛】職場の理解がえられないとき、取るべき対策は?

つらい片頭痛に悩まされている方で、家庭や職場での理解が得られずつらい思いをされている方もいるのではないでしょうか?

発熱やインフルエンザのように、外見や数値ではっきりわかる病気でない片頭痛は第三者に伝わりにくい症状ですので、『たかが頭痛』といわれてしまう事もあるかもしれません。
しかし、その周囲からの理解が得られにくいことからくるストレスで、さらに頭痛が悪化してしまう悪循環が起こる場合も。
頭痛は誰にでも起こりうる症状です。頭痛に対する正しい知識を付けることで、周囲に頭痛に悩まされている方がいた場合は、どうか寄り添ってさしあげてください。

また、片頭痛は吐き気や嘔吐を伴うこともあるため、周期的に症状が現れる場合には日常生活に支障が出るとこもあります。

今回は、片頭痛とはどんな症状なのかを解説します。さらに、頭痛にお悩みのご本人様の取るべき対策と併せて、片頭痛により起こる吐き気の対処法をご紹介します。

片頭痛とはどんな症状?

片頭痛はこめかみから目のあたりが、ズキズキと脈打つリズムで痛むのが特徴です。
名前の通り、頭の片側に痛みを感じるのが特徴ですが、実際には片頭痛を訴える4割近くの患者様が両側に痛みを感じています。
片頭痛の疑いのある人を含めると、すべての頭痛の症状の8.4%程度。患者数が多いのがわかります。
男女比では女性の方が多く、特に10~50代の女性に多く見られる症状です。

片頭痛の原因

片頭痛のはっきりとした原因はわかっていませんが、完璧主義傾向にある人や、努力家、神経質な性格の人などに起こりやすいとされています。
また、体質や過労などのほかに、日常生活での行動や環境の変化、特定の食べ物や薬が片頭痛を誘発することも。
特定の食べ物や飲み物を食べると、片頭痛が起こる人はそうした食べ物を避けたり食べ過ぎたりしないようにしましょう。

片頭痛の予兆と前兆

片頭痛は主症状である頭痛の症状が起きるまでに前兆として症状が現れることがあります。
前兆とは、頭痛の症状より前に起こる症状です。
キラキラした光、ギザギザの光などの視覚に現れる症状前兆が最も多くみられます。

通常は60分以内に前兆が終わると頭痛が起こりますが、前兆がなく頭痛の症状が起こる場合もあります。
また、片頭痛は予兆と呼ばれる眠気やあくび、疲労感、集中力の低下、気分の変調、感覚過敏などの症状も特徴です。これらは、前兆の前に現れます。

仕事を休んでしまうほどの片頭痛

片頭痛の発作は、通常4~72時間続き、痛みの程度は中等度~高度で、ドクンドクンという脈動性の痛み、めまいや吐き気・嘔吐を伴うことがあり、感覚過敏となって、普段気にならないような光、音、においを不快に感じるようになります。
当然、多くの人が仕事や家事などの日常生活に支障をきたします。
片頭痛を経験していない人からすると、これがどれだけつらい症状がわからないために、学校や職場などで『さぼっている』と思われる場合も。実際に当院の患者様も、薬を服用して出勤されている方も多いようです。

軽い発作であれば、それも仕方がないことかもしれませんが、強い発作が起きたときのために神経内科専門医や頭痛外来で、診断書を書いてもらい、学校や診断書を提出しておくのもいいでしょう。
大清水クリニックでは、片頭痛の診断書にも対応させていただきます。お困りの方は、ぜひご相談ください。

職場で片頭痛の発作が起こったら

もし、休憩室等がある職場で強い発作が出た場合は、動くと痛みが強くなるので、何もせず、できるだけ暗い静かなところで、温かくして安静にして様子を見ましょう。
片頭痛は、よく冷やすとよいといわれていますが、発作時は温度の変化に敏感になっているので、氷枕などはかえって悪くする場合もあります。注意してください。
休憩できる環境でない、様子を見ても症状が治まらない場合は、思い切って早退して自宅でゆっくり休みましょう。つらいときは休むしかありません。

どうしても、仕事を抜けられない場合やすぐに主治医に相談できないときは、市販の鎮痛剤を一時的に使うのも一つの方法です。
ただし、これはあくまで一時的な方法として服用するようにして下さい。
仕事を休めないからといって、市販の鎮痛剤を多用する方がいますが、これは薬物乱用頭痛というさらなる頭痛を生む可能性がありますので、非常に危険です。

【対処法】発作をコントロールしましょう

まずは、神経内科や頭痛外来で専門医に相談しましょう。頭痛ダイアリーに普段から記入して、憎悪因子や前兆を把握していれば、ひどい発作を抑え、ある程度コントロールすることができます。
主治医と相談して、予防策をしっかり立てましょう。

コントロールできない要因

とくに女性に多く見られる片頭痛ですが、月経前や閉経期にみられるホルモンバランスが原因の頭痛、また天候等もコントロールすることが難しい原因です。頭痛に悩まされている方は、早めに専門医に相談し、治療を始めることをお勧めします。
片頭痛の投薬での治療には、頭痛発作が起こった時になるべく早く頭痛を鎮めるための急性期治療、あらかじめ毎日お薬を飲んで、頭痛発作を起こりにくく頭痛発作が起こっても軽くすむようにするための予防療法の2種類あり、よりしっかりとコントロールすることが可能です。

片頭痛で起こる吐き気への対処法は?

片頭痛により吐き気や嘔吐の症状があるときは、まずは横になり休むようにしましょう。
急に動くと吐き気を誘発してしまうため、なるべくゆっくりと安静にできる場所に移動します。
その上で、以下の方法も試してみてください。

空気の入れ替え

吐き気の症状があるときは、暗い静かな部屋で安静にすることに加え、部屋の窓を開けて空気の入れ替えを行いましょう。
室内の場合、芳香剤や食べ物、飲み物の匂いが症状をさらに悪化させることもあります。
室内にこもったニオイを入れ替えて、症状が治まるまで安静に過ごしましょう。

また職場で横になれるような場所がない場合には、一時的にでも外の空気が吸える場所に移動する方法もあります。
吐き気の症状をその場で我慢せずに、上司や周りの人に伝えて一時的にでも退席しましょう。

首元を緩め、横を向きになって寝そべる

職場にいると、スーツや仕事着などフォーマルな服装をしていることも多いでしょう。
Yシャツやタートルネックなど首元が詰まった服装をしている場合で、吐き気や嘔吐の症状があるときは、すぐに服を脱いだり、首元を緩めたりして圧迫感を解消しましょう。
その上で、嘔吐物が気管に入ってしまわないように、横を向いて寝そべります。
症状が落ち着くまでは、呼吸を整えてながらリラックスすることを心がけましょう。

激しい頭痛の場合は注意を

もし、発作が始まったとき、痛みの強さが経験したことのないような「普通の頭痛とは様子が異なる頭痛」「いつもとは違和感のある頭痛」の場合は危険な病気が原因となっている場合も考えられます。
すぐに、救急車を呼び、救急外来を受診しましょう。

大清水クリニックではそのような患者さまの症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。

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