帯状疱疹による頭痛はいつまで続く?正しい理解とケアのポイント

上半身や顔の片側にかけてピリピリとした痛みや発疹が現れる帯状疱疹は、頭痛を伴うこともあるのをご存じですか?帯状疱疹による頭痛は、神経痛によるものと二次頭痛によるものがあるため、症状に合わせた対処が必要です。

この記事では帯状疱疹の基礎知識と頭痛はいつまで続くのか、頭痛専門医が治療法について詳しく解説します。

帯状疱疹はどんな病気?

帯状疱疹は、「水痘・帯状疱疹ウイルス」による感染症です。

多くの場合、初めてこのウイルスに感染するのは子どもの頃で、「水ぼうそう(水痘)」として発症します。
このウイルスは初感染治癒後も体の中の神経節に潜伏し、大人になったときに何らかの原因で今度は帯状疱疹として発症します。腕や胸、背中、顔、首などの上半身に痛みや発疹、水ぶくれが起こる病気です。

帯状疱疹は多くの場合生涯に1回しか発症しないとされていますが、免疫低下により再発することもあるため注意が必要です。

 

帯状疱疹の症状

帯状疱疹の初期症状は、体の左右どちらかの神経に沿って痛みやかゆみが現れます。その後、発疹や水ぶくれが帯のように広がるのが特徴です。最終的には、水ぶくれがかさぶたになって徐々に治っていきます。

帯状疱疹で起こる痛みは「焼けるような痛み」や「刺すような痛み」と例えられることがあります。このほかにも頭痛や発熱、倦怠感などを訴えることもあり個人差が大きいのが特徴です。

帯状疱疹は、見た目はきれいになってもその部分の痛みが続くことがあります。これを帯状疱疹後神経痛(PHN)といいます。

 

帯状疱疹の原因

帯状疱疹の原因ウイルスは水痘・帯状疱疹ウイルスで、子どもの頃に感染して大人になって再発するのが一般的です。

大人になってから再発するのは、加齢やストレス、過労が原因です。ウイルスに対する免疫力の低下により、神経節に潜伏しているウイルスが再活性化することで発症します。

 

帯状疱疹による頭痛はいつまで続くの?

帯状疱疹は皮膚症状だけでなく、神経の炎症により激しい痛みを伴うことがあります。頭や顔に帯状疱疹ができた場合、頭痛を訴えることがあります。

この頭痛は神経痛によるものと、帯状疱疹にかかったことで体がストレスを感じた結果、片頭痛や緊張型頭痛(二次的な頭痛)によるものです。

帯状疱疹は治療をすれば、約10~15日ほどで症状が落ち着きます。帯状疱疹による頭痛も個人差があるものの、約2週間程度で改善する場合がほとんどです。

 

帯状疱疹後神経痛(PHN)にも注意

通常、皮膚症状が改善するとともに頭痛も収まりますが、患者さんの中には皮膚症状が治ったあともその部位に痛みが現れる場合があります。これを帯状疱疹後神経痛(PHN)といいます。

頭や顔に起こった場合は、激しい頭痛で日常生活に支障をきたすこともあるため注意が必要です。特に50歳以上では約20%の人にこの合併症が起こることが分かっています。

 

帯状疱疹による頭痛のケアのポイント

帯状疱疹の治療の基本は、抗ウイルス薬を使用してウイルスの増殖を抑えることと、すでに起こっている痛みを和らげる対症療法です。

帯状疱疹による頭痛が起きているときは、医師の指示に従い市販の鎮痛薬やイブプロフェンなどのNSAIDsを使用します。急性期の痛みが強い時期には、ステロイドで炎症を抑えることもあります。

いずれにしても、早期の治療が望まれるため、皮膚がムズムズする、ピリピリする、倦怠感があるなどの違和感があればすぐに医療機関を受診しましょう。

 

まとめ

帯状疱疹は焼けるような痛みと例えられることもあり、水ぶくれができるなど見た目にも症状が現れるのが特徴です。顔や頭に起こると頭痛することもあり、できるだけ早く抗ウイルス薬を使って治療しましょう。

片頭痛や緊張型頭痛などの二次頭痛の場合は医師の指示のもと鎮痛薬を使用して対処していきましょう。

 

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