頭痛に効くつぼ 薬が飲めない時に

頭痛の症状があるとき、どのように対処していますか?薬がないとき外出先や体調的に薬を飲みたくないとき、あるいは妊娠中で薬を飲めないときなど、すぐに薬を飲める状況にないときは頭痛を和らげるツボを試してみましょう。

今回は頭痛とツボの関係、頭痛の種類別に有効なツボ、注意点などを専門医が解説します!症状が長引く場合には、医療機関を受診しましょう。

 

頭痛とツボの関係

適度な力加減で押すと気持ちよいツボ刺激。そもそもツボは「経穴(けいけつ)」と呼ばれ、ツボを刺激することで体に張り巡らされている経路を通って体の不調を整えると考えられています。

体には約700個のツボがあり、そのうち世界的に認められているのが361個。実に多いことが分かるでしょう。そのなかには頭痛を和らげるツボや体の緊張をほぐすツボ、肩や腰の痛みを和らげるツボなどがあります。

気軽に押して不調の改善が期待できるツボは、頭痛の症状があるときにも有効です。日本では3人に1人が頭痛に悩まされていると言います。その多くは片頭痛や緊張型頭痛です。
気圧で体調がすぐれないときや、繰り返しかかるストレスで頭痛があるときなどに頭痛に有効なツボを刺激して改善を図りながら、頭痛と上手に付き合いましょう。

片頭痛

片頭痛とは、何らかの原因で血管が拡張することで頭の片側・両側に脈を打つような痛みを伴う頭痛を言います。

この片頭痛はこめかみから目、後頭部にかけて数時間~数日間ズキズキと痛むのが特徴で、症状がひどくなると吐き気や頭痛を伴うことがあり、光や音に過敏になる傾向があります。

この片頭痛は、女性ホルモンと関連があることが分かっており、年代に関係なく女性の多くに起こりやすいのが特徴です。また、睡眠不足や天候の変化、特定の食べ物、栄養不足なども片頭痛を誘発するため、こうした要因には特に注意しましょう。

片頭痛に効くツボ

片頭痛はこめかみ付近の痛みが特徴となるため、その部分に効果が期待できるツボを刺激するのがおすすめです。

例えば、腕や足にある以下のツボを刺激してみましょう。

〇手三里(てさんり)
ひじを曲げた横ジワから手に向かって指3本分のところにあるツボ。頭痛のほかに肩こりや寝違えにも有効です。

〇崑崙(こんろん)
外側のくるぶしとアキレス腱の間にあるくぼみ。頭痛やめまい吐き気などに効果が期待できます。

〇足臨泣(あしりんきゅう)
足の薬指と小指の骨が合流するあたりにあるツボ。頭痛や、肩・首のこり、生理不順に効果が期待できます。

〇合谷(ごうこく)
人差し指と親指の付け根部分の、骨が合流する部位から少し人差し指側にあるツボ。頭痛のほかに、生理痛や肩こりにも有効です。

片頭痛の対処法

片頭痛の症状があるときは、温めたりマッサージをしたり運動したりすると痛みがひどくなったりすることがあります。そのため、片頭痛の症状があるときは、冷やすとよいでしょう。

まずは安静になれる場所で服を緩めて横になり、冷たいタオルや保冷剤などで痛みがある部分を冷やします。片頭痛は音や光にも敏感になりやすいため、そうした刺激がある場所から離れることも大切です。

ツボの刺激と併せてためしてみましょう。症状が治まらないときやひどくなっていると感じるときは痛み止めを飲むのも有効です。

緊張型頭痛

緊張型頭痛とは何らかの原因で、後頭部から首筋にかけて圧迫感を伴う頭痛を言います。頭を締め付けられているかのようなずっしりとした痛みが頭の両側に起こるのが特徴です。

緊張型頭痛の主な原因は身体的あるいは精神的なストレスです。
身体的なストレスには、長時間のデスクワークやスマホの操作などでの疲労が該当します。長時間画面を見る人は、こまめな休憩をはさみましょう。

精神的ストレスは、悩みや不安が長期化することで起こります。悩みや不安は誰かに話すことで、気持ちが楽になることがあります。また、自分に合ったストレス発散方法を見つけケアことも大切です。

緊張型頭痛に効くツボ

緊張型頭痛は後頭部や側頭部にかけての痛みが特徴となるため、その部分に効果が期待できるツボを刺激するのがおすすめです。

例えば、首の後ろや顔にある以下のツボを刺激してみましょう。

〇百会(ひゃくえ)
頭の頭頂部にあるツボ。両耳と鼻の延長線が交わるところにあり、体の中心に向かって垂直に押しましょう。頭痛や肩こり、眼精疲労、自律神経に有効です。

〇風池(ふうち)
耳のうしろの骨と後頭部のくぼみの中間にあるツボ。頭痛、肩・首のこり、のぼせに効果が期待できます。

〇天柱(てんちゅう)
首の後ろ側の骨の両側にある太い筋肉に沿った外側のくぼみ。頭痛や眼精疲労などに効果が期待できます。

〇頷厭(がんえん)

髪の生え際の眉の少し上付近に指をあて、口を開け閉めしたときに動きを感じられるところ。頭痛のほかに眼精疲労にも効果が期待できます。

 

緊張型頭痛の対処法

緊張型頭痛はストレスで首や肩の筋肉が緊張して血流不足になっていることで起こります。そのため、患部を温めてこりをほぐして血流を改善することで頭痛が和らぐことがあります。

また、肩や首周辺に効くストレッチもおすすめです。周辺の筋肉を動かすことで、筋肉がほぐれて血流が改善します。仕事や作業の合間などに当たを動かしたり、腕回しをしたりして意識して動かしてみましょう。

ツボを刺激するときの注意点

ツボを刺激するときは、手のひらや親指などを使って心地よいと感じる程度の力加減で刺激しましょう。呼吸に合わせてツボを刺激するとより効果的です。

また、食事の前後1時間、入浴の直前・直後、お酒を飲んだ後、ツボ付近に痛みや炎症などがある場合はツボを刺激は避けることが大切です。

頭痛が改善しないときは?

ツボを刺激しても頭痛が改善しないときは、まずは十分に体を休めましょう。疲れがたまっていたり、睡眠不足だったりすると症状は改善しないどころか悪化することもあります。

また、頭痛のなかには病気が原因で痛みが起こることもあります。
代表的なのは風邪や感染症で、くしゃみや鼻水などを伴った頭痛ですが、手足のしびれやろれつが回らない、いつもと様子がおかしいといった場合には、脳の病気が隠れている場合もあります。

このような場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

まとめ

頭痛の症状がありすぐに薬が飲めないとき、安静にして様子を見るのも良いですが、仕事や家事などをしていればそうはいかないこともあるでしょう。そんなときは頭痛に有効なツボを刺激するのも一つの方法です。

ただし、必ずしも効果が期待できるものではありません。症状が長引く場合には医療機関を受診しましょう。

大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。

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