【専門医が教える】つらい頭痛。痛み緩和につながる飲み物・食べ物をご紹介

慢性的な頭痛や、いつ起こるかわからない発作的な頭痛など、痛みに対する不安を抱えながらの生活は非常につらいものです。
「できるだけ薬に頼らず、日常の中で手軽に予防・緩和ができれば・・・」と考える方も多いのではないでしょうか。
今回は、頭痛の予防・緩和をテーマに、頭痛を起こしにくくし、痛みの緩和にも効果が期待できる食品をご紹介します。普段の生活の中に、ぜひ取り入れていただければと思います。

 

頭痛はなぜ起こる?

人によっては、ときに寝込んでしまうほどの痛みがある頭痛はなぜ起こるのでしょうか?
頭痛は、頭の血管や脳につながる神経が圧迫されたり、炎症などの刺激を受けたり、頭や首の筋肉が拡張・収縮したりした結果、その部位で痛みの刺激を受け取る部分が反応して頭痛が起こります。
血管で痛みが起こる場合は広範囲が痛み、頭皮や骨周辺に痛みが起こる場合は、その部位に限定して痛むのが特徴です。

また、頭痛には、片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などいくつかタイプがあり、原因も痛みの程度も対処法も異なります。頭痛の原因はストレスや空腹、疲れ、天候、お酒の飲み過ぎ、寝不足・寝過ぎ、肩こり、運動不足など様々です。
頭痛のタイプに合わせた対策を取りながら、頭痛を予防することが大切です。

頭痛の予防におすすめの栄養素とは?

頭痛の予防法は、痛み止めだけではありません。
むしろ、痛み止めの常用によって「薬物乱用頭痛」を引き起こす可能性もあるため、初期の段階では、できる限り薬に頼らず対処したいものです。
ただし、症状が悪化する場合は医師の診察を受け、服用により症状を抑えたりコントロールしたりすることも大切です。

頭痛の予防は、薬に頼る以外にもいくつか方法があります。そこでおすすめしたいのが、「頭痛の予防効果が期待できる」とされる栄養素を日常的に摂り入れる方法です。代表的な栄養素と、栄養素が豊富に含まれる食品をいくつかご紹介します。

ビタミンB2

ビタミンB2は「偏頭痛の予防に有効」とされる栄養素のひとつです。水溶性のビタミンで、脂質や糖質、タンパク質の代謝、エネルギーの産生に係わる物質として働いています。
ビタミンB2は特に、皮膚や粘膜、髪、爪などの細胞にも役立っており、普段から意識して取りたい栄養素です。
ビタミンB2を多く含む食品には、レバー・牛乳・卵・のり・ワカメ・納豆・アーモンド、ウナギ、カレイなどがあります。
厚生労働省によると、1日の摂取推奨量は、30歳〜49歳 男性 1.6mg / 女性 1.2mgとなっています。

マグネシウム

もうひとつ、ビタミンB2とともに偏頭痛予防に有効とされるのがマグネシウムです。
マグネシウムは、骨の成長や強化・維持に欠かせないミネラルの一つです。体内に約25g存在しており、そのうち50~60%は骨に含まれており、カルシウムと一緒に、筋肉や血管に関与しています。

マグネシウムを多く含む食品には、ほうれん草・のり・ひじき・ワカメ・納豆・魚介類・野菜・果物・アーモンドなどがあります。
1日の摂取推奨量は30歳〜49歳 男性 370mg / 女性 290mgです。

献立の参考として、これらの食品を使ったメニューをいくつかご紹介します。

■ほうれん草の白和え・・・
マグネシウムを多く含む、ほうれん草・豆腐(大豆)を使用したメニューです。副菜として食事に加えてみましょう。

■鮭とマッシュルームのクリームパスタ・・・
マグネシウムを多く含む鮭と、ビタミンB2を多く含むマッシュルームは、クリームパスタにすると相性バツグンです。品数を増やすのが大変ときに、1品でも豊富な栄養を摂ることができます。

■豆腐とひじきのハンバーグ・・・
ビタミンB2・マグネシウムがともに豊富なひじきと、マグネシウムが豊富な大豆を使用したメニューです。ダイエット中でカロリーを抑えたいときでも、栄養をしっかり摂ることができ、頭痛予防にも効果的です。

逆に、頭痛を招きやすい食品として、アルコール(とくに赤ワイン)・チーズ・チョコレート・柑橘類などが挙げられます。
これらの摂取後は頭痛を起こしやすくなることが分かっており、慢性頭痛でお悩みの方は、これらの食品をなるべく控えるか、ごく少量をたしなむ程度にしましょう。

頭痛を和らげるのに効果的な飲み物とは?

頭痛の予防・緩和に効果が期待される飲み物として、ハーブティーがあります。
ハーブは、ヨーロッパでは古くから薬草として重宝されており、近年は美肌・ダイエット・ストレスケアなどに効果があることから、日本でも人気があります。
頭痛の緩和が期待できる代表的なハーブはいくつかありますが、種類によって効能や適用となる頭痛のタイプが異なりますので、利用する際は専門店などで相談されると良いでしょう。

■フィーバーフュー(ナツシロギク)
フィーバーフューは、医学的にも頭痛の予防効果が認められているハーブです。
フィーバーフューは「パルテノリド」と呼ばれる成分が含まれており、脳の血管を収縮させるセロトニンの放出を抑制します。また、トロンボキサンチンやロイコトリエンなどの物質のバランスを整えることで、偏頭痛の痛みや発作に伴う光過敏症、吐き気などを鎮めることが報告されています。

■ペパーミント
血管収縮作用のあるペパーミントは、偏頭痛に効果が期待できます。

■ラベンダー
鎮静・鎮痛効果のあるラベンダーは、偏頭痛・緊張型頭痛の両方に効果が期待できます。

■カモミール
リラックス効果のあるカモミールはストレスケアに使用されることが多く、緊張型頭痛に効果が期待できます。

■ローズマリー
血行促進作用のあるローズマリーは、血行不良が原因の緊張型頭痛に効果が期待できます。

■コーヒー・紅茶・緑茶は少量ならOK
コーヒー・紅茶・緑茶には、血管収縮作用のあるカフェインが含まれます。
偏頭痛には効果が期待できますが、緊張型頭痛の場合は血管収縮によって頭痛が悪化する可能性もあるため、あまりおすすめできません。
また、カフェインの過剰摂取で別の健康問題が現れることもあります。コーヒーや紅茶・緑茶などのカフェインを含む飲み物を飲むとしても、少量に抑えておいほうが良いでしょう。

 

セルフケアで改善しない場合は、専門医にご相談を

頭痛の予防・緩和対策として、日常的に取り入れられる食べ物・飲み物をご紹介しました。
注意点としては、いくら頭痛に効果があるからと言って、同じ食品を摂りすぎるのは禁物です。偏った食事にならないよう、栄養バランスを考えて1日3食しっかり食べるようにしましょう。

また突発的に激しい痛みがある場合やそのほかの症状が現れる場合は、ほかの病気の可能性もあります。セルフケアで改善しない場合は、我慢せず専門医や専門家に相談されることをおすすめします。

大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。

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