【医師解説】運動不足で起こる頭痛やしびれ 原因や予防方法を解説します

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、都市部を中心に2度目の緊急事態宣言が発令されました。
外出の自粛やリモートワークが続くことで、運動量の低下から体の不調を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、運動不足による「頭痛」と「しびれ」をテーマに、運動不足が招く頭痛・しびれの原因と、自宅でも簡単にできる予防・対処法をご紹介します。
「コロナ禍でも健康的な生活を送りたい」「健康不足を解消したい」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。

 

新型コロナウイルスの影響で多くの人が運動不足に

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、スポーツ・レジャー施設の利用制限やリモートワークの推進など、「体を動かす機会が減ってしまった」と感じることが多くなりました。
これまで当たり前のように行っていた「通勤」や「外出」の機会がなくなる(あるいは減る)と、当然ですが運動量も減少します。

例えば、
自宅から最寄り駅まで徒歩10分→電車での立ち時間30分→階段の昇り降り(速歩き)3分→駅からオフィスまで徒歩5分
このような通勤パターンの方が消費するエネルギー量は、体重60kgの方で約130kcalです。130kcalというと、ランニングを約15分、距離にして約1.9kmに相当します。
リモートワークによって通勤が完全にゼロになった場合、これだけの運動量もゼロになってしまうわけですから、よほど意識して体を動かさなければあっという間に運動不足になってしまうでしょう。
自粛生活の延長による運動不足は、体力・筋力の低下だけでなく、生活習慣病の悪化などさまざまな不調を引き起こします。コロナ禍においては、普段以上に体調面に気を配るとともに、意識して体を動かすことが必須なのです。

 

運動不足が原因の頭痛

さて、運動不足による不調はさまざまですが、その中でもよく多く見られるのが「頭痛」です。
とくに緊張型頭痛と呼ばれるタイプの頭痛は、同じ姿勢を長時間続けることで首や肩の血行不良を招き、筋肉が凝り固まってしまうことが原因です。
後頭部を中心に頭の両側や首筋に痛みを感じることが多く、頭をはちまきで締め付けられるような圧迫感を訴える方もいます。
リモートワークになったことで、机・椅子の高さや照明が合っていなかったり、オンライン会議などで普段よりパソコンの前に座る時間が長くなったりする方はとくに注意が必要です。
通勤時間ゼロによる運動不足に加えて、慣れない環境でのパソコン作業が長期間に及ぶと、全身の血行不良から緊張型頭痛を発症しやすくなります。

 

運動不足が原因のしびれ

運動不足が原因のしびれとして、坐骨神経痛があります。
坐骨神経は人間の末梢神経の中でもっとも太く、お尻から太ももを通り、ふくらはぎまで延びる長い神経です。
歩行中や椅子からの立ち上がりで痛みを感じる場合、まず坐骨神経痛を疑いますが、痛みを感じる部位や原因はさまざまです。
運動不足や長時間同じ姿勢を保つなどの生活習慣に加え、腰部椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などで発症することもあります。
運動不足による坐骨神経痛の場合、ストレッチで背骨や筋肉を伸ばして緊張をほぐすことや、運動不足で衰えた腰や太ももの筋肉を強化することで予防・改善が期待できます。

 

自宅でできる!運動不足による不調を予防・改善する方法

運動不足による頭痛・しびれの場合、それらの症状を予防・改善する一番の方法は「体を動かすこと」です。当然といえば当然ですが、コロナ禍の自粛生活においては、運動不足を解消するのも一苦労でしょう。
以前のようにまとまった運動量が確保できないのであれば、生活の中で少しずつ体を動かすしかありません。
ここからは、室内でできる「体を動かすためのちょっとした工夫」をご紹介します。

正しい姿勢を保つ

運動不足による頭痛・しびれの原因として、長時間同じ姿勢でのパソコン作業や、不自然な姿勢による筋肉のこり・血行不良があります。
パソコン作業をする際は机や椅子の高さを調整するとともに、前かがみの姿勢にならないよう、横から背中を見たときに自然なS字カーブを描く姿勢を意識しましょう。

椅子からの立ち上がり・ストレッチを意識する

パソコン作業に集中しすぎて、つい何時間も同じ姿勢のまま・・・ということはありませんか?
1時間に1回は立ち上がる・作業の合間に10分間のストレッチ休憩を挟むなどして、意識して体を動かすようにしましょう。

よく使うものをあえて手の届かない場所に置く

飲み物は手元に置かずキッチンまで取りに行く、ゴミ箱をあえて机から離れた場所に置くなど、ちょっとした工夫で室内移動の回数・距離を増やしましょう。

スクワットで腰・太ももの筋肉を鍛える

足腰の筋肉を鍛えることで、背骨にかかる負担を軽くするとともに、筋肉の緊張がほぐれて血行改善も期待できます。

 

症状が改善しない場合は専門医にご相談を

頭痛やしびれといった体の不調は、症状の悪化や慢性化といった事態を防ぐためにも早めの対処が重要です。
運動不足による不調は、ちょっとした心がけで予防・改善が期待できます。日常生活に支障をきたす前に、「普段からこまめに体を動かすこと」を意識してみましょう。
それでも症状が現れてしまった場合や、セルフケアで改善しない場合は、ぜひ専門医に相談されることをおすすめします。
大清水クリニックでは、患者様の症状を和らげ、快適な毎日をお過ごしいただけるよう診療に努力いたします。
また大清水クリニックでは、子供の頭痛はもちろんのこと、めまい・しびれに悩む女性に寄り添った治療もご提案しています。
つらい頭痛・めまい・しびれ等にお困りの方は名古屋市緑区の大清水クリニックへお気軽にご相談ください。

 

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